2013/02/27

FMLECmd 配信の盲点

Ustream のライブ配信には Adobe Flash Media Live Encoder 3.1 を使っているのですが、グラボを変えた影響か、ここのところなぜか配信が重くなって困っていました。

どうも原因は Flash Media Live Encoder の CPU 占有率が高いことらしいので、設定をいろいろいじって負荷をできるだけ下げてみたのですが、あまり効果はありませんでした。

ところが、意外な盲点があったようで、配信方法を変えることで負荷を軽減することができました。

配信時は FMLECmd.exe というツールを使っていたのですが、このツールを使わずに、通常のウィンドウで Flash Media Live Encoder を使用することで、なぜか負荷が低くなりました。

本来は負荷を軽減するのが目的で FMLECmd.exe を使うものだと思っていたのですが、どういうわけか負荷が高くなっていました。理由はよくわかりませんが、もしかしたら、無駄な機能を省くことで効率的に CPU パワーを使うので、必然的に CPU を占有するようになり、他のアプリケーションにパワーが回らなくなってしまって、パソコン全体の動作としては重くなってしまっていたのかもしれません。特に、配信時に使用していた Second Life viewer は CPU パワーを多く必要とするアプリケーションなので、FMLECmd.exe を使うと動作が重くなっていたということだと思います。

FMLECmd.exe を使わずに通常のウィンドウで Flash Media Live Encoder を使うと、他のアプリケーションと CPU パワーを均等に分けあうために、Second Life viewer の動作も軽くなったのだと推測されます。

2013/02/16

グラフィックカード H545H512P を購入したのでレビューなど

グラフィックカードの「H545H512P」を購入しました。GPU に AMD の Radeon HD 5450 を搭載したグラフィックカードです。Amazon.co.jp の通信販売で、9305 円でした。このクラスのグラフィックカードとしてはかなり高価なのですが、PCI バスという古い規格の拡張スロットに接続するタイプなので現在では需要の関係上必然的に高価になってしまうようです。

これまでは 5 年くらい前に購入した「GX-X1300/P256」というグラフィックカード(2008 年 5 月の記事)を接続して使っていました。同じく AMD の GPU を搭載したグラフィックカードですが、世代的にかなり古く、最近のハードウェアアクセラレーションに対応したソフトウェアの動作が厳しくなってきたので、新しいものに差し替えてみることにしました。

差し替えてすぐに、付属の CD のドライバーはインストールせずに、 メーカーのサイトからダウンロードできる最新のドライバー(Catalyst™ バージョン 13.1)をインストールしてみたのですが、動作がいまいち不安定だったので、素直に付属の CD のドライバー(Catalyst™ バージョン 12.4)をインストールしなおして無事に安定動作するようになりました。

H545H512P に差し替え後の使用感ですが、まず、一番大きな違いは音が静かなことでした。GX-X1300/P256 の方は冷却ファンが付いていてかなり大きな音を立てていたのですが、H545H512P の方はファンレスなので無音です。これだけでもかなりストレスが軽くなります。

以前からパソコン本体の中からカラカラという異音が出ていることが気になっていたのですが、てっきりハードディスクの故障の前兆かと思って心配していたところ、実はグラフィックカードの冷却ファンが立てる騒音だったようです。 もしかしたら寿命が近かったのかもしれません。5 年も使ってればガタも来ますね。ついでにハードディスクには問題がなかったことがわかって安心しました。

取り外した GX-X1300/P256 はほこりだらけで蜘蛛の巣も張っていたのですが、ブラシで掃除をしていたらなんと、中から生きた蜘蛛が出てきました。どうやらグラフィックカードの隙間を住処としていたようです。この寒い時期にはグラフィックカードが発する熱がちょうどよかったのかもしれません。

問題の表示機能についてですが、期待していたほど性能は向上しませんでした。むしろ、機能が低下している点もあり、新しく差し替えたメリットがあるのかどうかも微妙な感じでした。

まず、グラフィックカードの本領である 3D 描画に関してはわずかに体感できる程度の向上は認められました。

私が使用する 3D 機能といえばせいぜい Second Life ビューワーくらいですが、これに関してはほとんど FPS は上がっていません。ただ、以前はできなかった影の表示などができるようになった点(影が出た!)はメリットと言えます。

それよりもハードウェアアクセラレーション機能を利用した動画の再生が以前よりもスムーズにできるようになったことの方がメリットとしては大きいかもしれません。YouTube などの Flash Player で再生する動画を観るときのストレスがかなり軽減されました。以前は視聴に難があった HD 動画の再生もスムーズにできます。パソコンへの負担もかなり軽くなっているようです。

あとは Firefox でのウェブブラウジングもハードウェアアクセラレーションのおかげでかなり軽くなったように感じます。特にスクロールが快適です。Google Chrome も軽くなってるのかな? IE は相変わらずで何の変化もなし。

問題は 2D 描画機能です。メールソフトやテキストエディタなどで文字を表示したりするだけのシンプルな動作が以前に比べてかなり遅くなっていて、体感的な差も大きくてかなりストレスになっています。また、ほとんどのソフトのウィンドウの描画自体が遅くなっています。どれも私がパソコンで作業をする時間のメインとなっている物ばかりなので、これらのソフトの動作が遅くなるのは致命的とも言えます。

これは、ハードウェアとして旧世代のグラフィックカードには搭載されていた 2D 描画機能(DirectDraw かな?)が削除されてしまったことが原因のようです。Windows Vista 以降は Direct2D とかいう機能が採用されているようなのですが、私のパソコンはいまだ Windows XP なのも問題のようです。そのため、2D 描画に関してはソフトウェアによる描画になるのでかなり遅くなってしまうのです。非力な CPU(Intel Celeron D 330)を使っているのも遅くなる原因です。おそらく、最新の CPU を搭載したパソコンなら 2D 描画には何の支障もないのでしょう。

描画性能を上げようと思ってグラフィックカードをグレードアップしたのに、かえって悪化してしまっては本末転倒ですが、これも時代の流れなので仕方のないことですね。もはや、パソコンを買い替えるのがベストの選択肢ということになりそうです。

とりあえず、静音性や低消費電力、3D 描画、動画の再生などのメリットは捨てがたいので、2D の描画が遅いのは我慢して H545H512P を使っていこうかと思います。9305 円の元が取れるくらいには使い倒してから、新しいパソコンの購入ということになるかもしれません。